業務連絡

仕事のこととか

書きなぐり業務日誌の話

こういう話がありまして

まあ、プライベートでは切り替えて忘れるというのはよくあるアドバイスですが、そっちが主眼ではなく、外部メモリに切り出すやりかたが重要な気がしています。

机の上がごちゃごちゃになってる状態で片付けたい時に「机の上からものをどけろ」というのと同じで、どけたものをどう整理するかに主眼を置いた話をしないと問題解決しません。適当にものをどかして一時的にすっきりしても、再度作業に取り掛かるまでのロスを考えると、よい方法とは言えないのは当たり前で、問題を抱えているのであれば、その問題を何らかの形で外部記録に保管しておく必要はあります。

で、個人的におすすめは書いたとおり、業務日誌をテキストに残すことで、ここまでは穏当だけど、本当は、自分のやり方はけっこう不穏当で、もうちょっと補足しておくと、どうしても「うわー!」となって切り替えられなくなった時は、私は家で紙に雑に書いて整理してます。雑にというかなぐり書きしています。

前提として、この紙の日誌は

  • 絶対に誰にも見せない
  • 長期記録として残さない

そういうものなので、適当なノートとかルーズリーフとか裏紙をバインダーに束ねたのでやります。

それは、むちゃくちゃ不穏当なことを書いても、破り捨てたり燃やしたりすればログは残らないからです。そういう物理的なうっぷんばらしはデジタルでは難しいです。端末の画面バキバキにするのはコスパ悪い上に、ちゃんと消えてくれません。やりかたとして子供じみてるかも知れないけど、心理面のアプローチとして、終わったタスクを物理的に破り捨てることは、本当にバカにならず、本当は燃やすのが最高ですが危ないのでおすすめしません。

あと、見逃せないメリットとして、あえて殴り書きのような日誌を書く間は素の自分に戻れるので、良いマネージャー、頼れる先輩、という社会的なポジションから自分を切り離すことにより、無意識にとらわれがちな気持ちの枷を外せる場合もあります。

たとえば、山積みになったタスクを手で書いているうち「頼れる先輩」の自分は、自分が全部やる前提で書いてしまうけど、紙を前にした素の自分としては「はぁ?なんでこんなことせんならんの、アホか」という気持ちが出てきたりします。その時、手書きなら、ふきだしでもつけて「誰かやれ!!」と書きなぐれる、なんなら無数のうんこマーク付けることだってできる。それだけで鬱憤ばらしになるんだけれど、それ以上に、じゃあ「誰か」がいれば解決するじゃん、という気付きにもつながると思うのです。そこから、後輩に権限委譲できないか、どこかに外注できないか、自動化できないか、あるいはやらずに済む方法はないか、という前向きな方向に向かうこともある。

でも、デジタルにtodoリストを残していると「アホ」とは書きづらくないですか。特に私の場合は、いちいちわきあがる感情が不穏当すぎてSlackの分報じゃ無理でした。それが、たとえ自分しか見ないテキストであってもログが残るところだと書けない本音ってあるし、そういう本音と建前の乖離が自分の中にあることは、相当のストレスです。誰にも言えない怒りや悲しみを心理の奥底に押し込めると、病気になったり、人間関係や生活習慣に悪い影響を及ぼすこともあります。かといってたいていの場合そういう問題は誰かに言えないのが管理職のつらいとこでもあったりします。

最初はもうちょっと普通に紙の手帳にTodoリストとかを作っていたのですが、いつのまにかこういうスタイルになっていました。もう5年ぐらい続けていて、それなりに効果は実感しています。前向きなこと、嬉しかったこと、いつかやりたいことも素直に書けるようになってくるし。

書くのは寝る前が普通ですが、案外、朝イチ、寝起きぐらいの段階でぼんやりと今気がかりなこととこれからやることを書きなぐっていくのはスッキリした状態で業務に入れてよかったです。

もちろん、人それぞれ感情の癖みたいのがあり、バレットジャーナルみたいに綺麗に整理するほうが性にあってる人もいるかも知れませんが、自分の場合は、どうしようもない情動をぶつける場所が必要だったのでこういう「書きなぐり式」に落ち着いています。